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開成・麻布・駒東・筑駒・慶應への国語  竹西寛子  ━神馬━ 2

 

 二度目の時、厩舎の前にはちょとした人だかりがしていた。少女が近寄って見ると、最初の時と同じように海に向かっておとなしくたたずんでいる神馬の前で、赤ら顔の中年の男が、和服のふところから大きな折り財布を取り出すところだった。

 

 素焼きの小皿にもられた神馬のえさは、麦と人参の二種類であった。男はどちらも買った。そして髪に花かざりをつけた幼女に人参の皿をあたえ、両手で後ろからだき上げると、石の台のくぼみにえさを移させた。馬は、そのくぼみを鼻先とくちびるでぬぐうようにしながら人参を口に移したが、食べ終わるか終わらないうちに、とつぜん大声に男がさけんだ。

 

 お廻り!

 

  あの優しい大きな目を、まぶたがゆっくりおおった。しばらくそうなっていた。再びまぶたが開くと、神馬は頸を上下にふってから、かれ草のしきつめられている床をふんで、左手に静かにまわりはじめた。少女は目をみはった。厩舎はあまり広くはなく、馬がその中を一巡するのにさほどの時間もかからなかったけれど、少女にはずいぶん長い道程に感じられた。

 

 

 

 

 

問 「少女にはずいぶん長い道程に感じられた」のはどうしてですか?

 

 

 

 

 

e:『乙吉のだるま』にしろ、この『神馬』にしろ、昔、関西の学校で出たんですよね。

 

F:大昔に、ヴィアトール洛星で出ました。

 

e:現、洛星中ですね。

 

F:塾の夏期講習のテキストに使いましたよ。

 

e:『忘れえぬ人々』もそうでしょ?

 

F:あと『先生の結婚』

 

e:武蔵で出た?

 

F:『心の小径』

 

e:金田一京助でしたっけ?

 

F:森鴎外やフレデリック・ブテエの作品もですね。

 

e:『記述』に改題して?

 

F:『選択肢問題』はそうですね。

 

e:『乙吉のだるま』も『神馬』も、その後、こっちの学校にも出たんでしょう?

 

F:女子校にも出てますよ。

 

 

 

 

 

 

 

問 「潮がひくと~に見えた」までの描写は、この物語全体でどのような意味を持っていますか?

 

 

 

 

 

問 「神様に対して申し訳ないような気持」にどうしてなったのですか。

 

 

 

 

 

問 「どきりとした」のはどうしてですか?

 

 

 

 

 

問 「思いがけないこと」とはどのようなことですか。

 

 

 

 

 

問 「少女にはずいぶん長い道程に感じられた」のはどうしてですか?

 

 

 

 

 

問 「風に吹き分けられたすすきの穂波のように」という表現は、どんな役割を果たしていますか。

 

 

 

 

 

問 「写真と実際との区別がつかないものになっていた」のはどうしてですか。

 

 

 

 

 

問 「父親の実感」とは、どのような気持ちですか。

 

 

 

 

 

問 「自分が非常に悲しい気分になっている」のはどうしてですか?

 

 

 

 

 

問 「あの目と同じようにわたしも優しければ」とありますが、どのように優しくすればよいのですか?

 

 

 

 

 

問 「はじめてただの見物人ではなくなっていたことに満足した」とありますが、どのようなことに満足したのですか。

 

 

 

 

 

問 「怖さ」とは、どのような怖さですか。

 

 

 

竹西寛子 ━神馬━

 

 

 

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